19 標準原価計算Ⅱ(P.116)
問題19-5
標準の原価カードは、製品1個当たり300,000円だったのに、実際には336,000円も掛かってしまった。
その原因を説明しろと言われて、第1製造部長が説明したけど、必ずしも説明は正しくない。
正しい分析を行いなさいということですね。
文章が長々と書かれていますが、要は、材料費差異と労務費差異を分析することになります。
先ず、図を描きます。
分かりやすいように、言葉も入れましたが、数字だけで大丈夫です。
- 価格差異:(5,000-6,300)×52,000=-67,600千円
- 数量差異:5,000×(54,000-52,000)=10,000千円
-
材料総差異:-67,600,000+10,000,000=-57,600千円
- 賃率差異:(5,000-5,600)×29,500=-17,700千円
- 時間差異:5,000×(27,000-29,500)=-12,500千円
- 労務費総差異:-17,700,000-12,500,000=-30,200千円
となります。
マイナスは企業に不利なので不利差異(借方差異)、プラスはその逆で貸方差異です。
結論的には、「資源の消費能率が良かったから12%の超過だけで済んだのです。」という第1製造部長の説明は誤りで、材料資源の消費能率は良かったけど、労働力の消費能率が悪かったためとなります。
単価の高い資源を使ったというのは、価格差異からも賃率差異からも正しいと言えます。
1問だけになってしまいますが、次の問題が製造間接費の差異分析なので、明日、まとめて、そちらをやりたいと思います。
分析の仕方が、コロッと違いますので…。
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