教室に通うのが楽しくなるテキストです。

原価計算初級(32)2-2の解答&Excelと全商1級の質問

昨日の問題の解答です。

如何でしたでしょうか?

何れは、選択肢を見なくても答えられるようになられると良いですね。(*^^*)

続いて、今日の問題を移そうと思いましたが、続きの投稿(2020年6月)に、ちょっと良い質問があったので、今日は、それを移しておきます。

エクセルの質問(小数の丸め)

1人目の質問は、エクセルの小数の丸めの問題です。

単価に小数がある場合、単価×数量で求めた金額をカンマ表示にすると、自動的に小数第1位で四捨五入された値が表示されるんですよね。

 

仮に、金額欄が10000.41、10000.42、10000.43、10000.44、10000.45となっていると、各金額欄は、全て10,000と表示されますが、合計欄は50,002と表示されてしまう訳です。

10,000が5つで50,002では困るという。 

これは、よくあるお話です。

 

そこで、たまに、この誤差の2円分を合計欄で修正しておいてと言われるそうですが、数円の金額にはこだわられないというか、値引きになっても困らない会社だそうなので、INT関数を使って処理することを説明しておきました。

 

ROUNDDOWN関数でも問題はないのですが、ROUNDDOWN関数だと、

ROUNDDOWN(単価*数量,0)のように、

どの位まで表示するかを指定しないといけないし(引数が2つになる)、手入力する場合も文字数が長いので、整数にしたい場合は、個人的にはINT関数がおススメです。

 

INTは、Integer(インテジャー)の略で、正に整数です。

関数名はイント関数と読みます。

=INT(単価*数量)で終わりです。 

全商1級原価計算

2人目の質問は全商簿記1級の原価計算でした。(高2生)

 

全商と日商は微妙に使用勘定科目が異なり、困ります。

例えば、日商の場合は、直接材料費や直接労務費や直接経費は「仕掛品」勘定で処理しますが、全商は「製造」勘定で処理をします。

 

それと、社会保険料の会社負担分は、日商では「法定福利費」で処理しますが、全商は「健康保険料」で処理。

個人負担分については、日商なら「社会保険料預り金」あるいは「預り金」ですが、全商では「健康保険料預り金」という科目で処理するようです。

 

「健康保険料」と「健康保険料預り金」の2つを使うので、混乱しそうですが、個人負担分は預かるだけだから預り金という負債で、会社負担分は会社の経費になるということを説明したら、使い分けも納得できたようです。

 

製造間接費の配賦も、先生の板書を写しただけで意味が分からないと言うことだったので、直接材料費とかは#1のため、#2のため、#3のためって把握できるけど、製造間接費はどれのために使ったか分からないから、それぞれに配分してやらなきゃいけない。

その配分方法が「作業時間法」、「機械運転時間法」、「直接材料費法」・・・などがあるわけで、製造間接費の総額を作業時間法なら#1~#3までの合計の作業時間で割って求めたものが「配賦率」

配賦額は、配賦率に#1の作業時間を掛ければ良い。

更に、#1の製造原価は、直接材料費~直接経費までの合計と、今求めた製造間接費の配賦額を合計したものになる。

直接材料費~直接経費までは毎回使うから金額をどこかにメモしておくと良い。

と、説明したら調子よく直接労務費法まで計算を終え、次は、どうせ、直接経費の割合で按分するだろうなぁと思ったら、案の定…。(笑)

直接経費法というのはなく、最後は直接原価法なのだ!

直接経費って、全商は外注加工賃しか出ないようですし。

 

ということで、直接材料費から直接経費までの#1~#3の9個の金額を合計して、それから、配賦率を求め、#1の直接原価に掛ければ良いことになる。

配賦率が0.24と求まり、「なんか良い感じ~」と言っていたが、解答を見たら、作業時間法から直接原価法まで15箇所全部〇でした。パチパチ!

 

他には、製造間接費配賦差異が出たときに、売上原価に加算するか減算するかも理屈で覚えることが大事!

予定は282,000円だったけど、実際は278,000円だった。

企業にとっては、損?得?

すかさず「得!」と答えたので、

だよね~!

となると、要は予定より安い金額で仕上がったので、売上原価は4,000円分引いておけば良いということに…。

ということで、これも理解してもらえた。

 

他には、労務費や経費関連の消費額を求める方法が、先生は、恐らく、どんな子でも理解できるようにと思って、マ(前払?)・ト(当月?)・マ(前払?)???とか、何とかパターンで暗記するような教え方をされたようだけど、応用が利かないからと、次の方法で教えました。

 

例えば、賃金の未払いはどういう仕訳?

賃金/未払賃金

前月の分だと再振替するから仕訳は?

未払賃金/賃金

だよね~?

じゃあ、それを賃金勘定のT勘定に書いてみて!

当月の支払いは、どっちに来る?

借方

だよね~!

じゃあ、当月の未払も仕訳をイメージして、金額を入れてみて!

そうすると、消費額が求められるでしょう?

消費額は計算で求めたということで、金額を書くときに括弧を付けておくと、後で、金額を拾うときにミスをしなくて良いよ。

と教えたら、早速、T勘定を書いて、カッコも書いて求めるようになった。

 

前払も同様に仕訳をイメージしてT勘定に書く。

経費の場合、必ずしも前月が前払だったら、当月も前払とは限らなくて未払ということもある。

その場合も、仕訳をイメージしてT勘定さえ書けば、正しい消費額が求められる。

 

製品原価を求める場合は、仕掛品(製造)勘定のT勘定を書く。

売上原価を求める場合は、製品勘定のT勘定を書く。

工業簿記は、勘定の流れを理解するのが非常に重要なので、とにかく、T勘定を書いて解く習慣にする。 

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